井口造園の樹木図鑑

●シロモジ（Lindera triloba (Siebold et Zucc.) Blume）
クスノキ科クロモジ属

・葉の形　倒卵形
・葉のはえ方　互生
・葉縁　全縁
・花期　3～4月
・雌雄異株

中部～九州の温帯に自生し、山地の落葉樹林に見られる。
樹皮にできる皮目が白く文字のように見えることから名付けられた。
近縁種のクロモジ（Lindera umbellata Thunb. var. umbellata）は同様の由来で、皮目が黒い文字のように見えることから。

葉身長7～12１cmで、葉柄は1～2cm。表面の3行脈が目立つ。
葉先が3裂し切れ込みの基部が丸く広くなった隙間ができる。
稀に不分裂～5裂すつ葉も見られる。
枝先に散房花序を付け、展葉に先立って黄色い花を咲かせる。
果実は1～1.2cmの球形の液果。9～10月に黄緑色に熟して裂開する。
冬芽が特徴的で、葉芽は先端が尖った紡錘形で、花芽は球形。

低木～小高木で、2～6mになる。樹皮は灰褐色で、皮目が目立つ。