井口造園の樹木図鑑

●カワヅザクラ（---）
バラ科サクラ属

・葉の形　楕円形
・葉のはえ方　互生
・葉縁　鋸歯縁
・花期　1～3月
・両性花

カンヒザクラ（Cerasus campanulata (Maxim.) Masam. et S.Suzuki）とオオシマザクラ（Cerasus speciosa (Koidz.) H.Ohba）の雑種と考えられている。
静岡県河津町で発見され、全国で庭木や公園樹に用いられている。

葉身長は10～12cn、葉柄は2cm程度。葉の先端は急に鋭く尖る。
葉の表面は濃緑色で、裏面は淡緑色。両面無毛。
花は、展葉に先立ち開花する。前年枝の葉腋に2～5個の一重の花を咲かせ、花は桃色～淡紅色で中心部よりも縁部のほうが少し色が濃い。
ソメイヨシノ（Cerasus x yedoensis (Matsum.) Masam. et S.Suzuki 'Somei-yoshino'）よりも色が濃くなる。
果実は球形の核果で、直径0.9～1.3cmになる。5～6月に黒紫色に熟す。

小高木で5～10mになる。樹皮は褐紫色で光沢があり、横長に皮目が目立つ。